本格的に長い文を書いた経験がなく、自身が持てない場合

出版業界や編集業界にでも務めていない限り、いくら自費出版と言ってもそもそも「本を一冊書く」という行為自体に大きなハードルがあるように思えます。基本的な方針としては、大きな題意を決定し、何を選んで書くか、どういった中身にしていくか、実際に文献などを集めるためにどうするかなど順番に取り掛かっていく必要があります。

しかし、いざペンと紙、あるいはパソコンやワープロなどと向き合い、書くという行動を起こしてみても、あまりに何も浮かばなかったり、想像していたものより大したものができないと思いこんでしまい、せっかくの自費出版という夢が頓挫してしまいかねないほどの挫折を味わうかもしれません。日頃から物語や週刊誌などに目を通すことがあっても、実際に字に起こしてみるということができるわけではありません。それだけでなく、長い文を書くことには何か抵抗がある、面白く気の利いた言い回しができるとは思えない、そもそも何をすればいいかがわからないというような負の連鎖に陥ってしまう懸念が残ります。

ではまず、写真から振り返ってみてはいかがでしょうか。生まれた頃など、出来る限り古い写真を集めてそれぞれの思い出を見渡してみます。そして、who/where/when/what/why/howという、作文を書く時などの要領に従いその写真ひとつひとつについて説明してみます。もし、その6要素だけでなく、この時はこんなことがあったなどと付随して書ける出来事が思い出されるかもしれません。このように材料さえ揃ってしまえば、自分の記憶を喚起することは案外容易いのではないでしょうか。